ダイエットをするには「摂取カロリー<消費カロリー」の「カロリー赤字」の状態にする事が不可欠です。
そのための方法は、摂取カロリーを減らして消費カロリーを増やすこと
摂取カロリーは、ほぼ100%が「食事」によるものですが、「消費カロリー」の方は「活動代謝」と「基礎代謝(安静時代謝)」の2つに分けられます。
基礎代謝とは、動いていなくても生きているだけで消費するカロリーの事です。
なお、基礎代謝と安静時代謝は厳密には別物ですが、ここではわかりやすく「基礎代謝」で統一させて頂きます。
基礎代謝を増やせば、運動をしなくても消費カロリーが増えるため、「太りにくく痩せやすい」理想の体質となります。
その基礎代謝を増やす方法として「筋トレで筋肉を増やす」というのが一般的ですが、これには反論もありますよね。
こういう意見、聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
実際、筋トレをしたら基礎代謝はどれくらい増えるのか?
今回は、これについて解説します。
筋トレで基礎代謝が増える要因
筋トレをするとなぜ基礎代謝が増えるのか?
その要因はひとつだけではありません。
筋トレによって基礎代謝が増える仕組みについて順番に見ていきましょう。
1.筋肉量が増える
筋トレとは、筋肉を増やすために行うものです。
筋肉は、存在するだけでカロリーを消費して熱を発生させる組織であり、筋肉が発した熱によって私達の体温は保たれています。
これは、おにぎり1個の10分の1程度の、ごくわずかな差。
このため「筋トレしても基礎代謝なんか増えない!」と言われるのです。
しかし、筋トレで基礎代謝が増える要因はこれだけではありません。
2.褐色脂肪細胞が増える
脂肪細胞というと、醜い体脂肪を形成しているダイエットの敵というイメージがありますが、実は脂肪細胞にも色々あります。
エネルギーの備蓄である体脂肪を形成しているのは「白色脂肪細胞」という白い脂肪です。
しかし、人間の身体には「褐色脂肪細胞」という赤い脂肪もあり、これは「脂肪を燃焼させて熱を発生させる」役割をするものです。
生まれたばかりの赤ん坊は、筋肉量が非常に少ないため、褐色脂肪細胞によって体温を保っています。
脂肪細胞には、白色、褐色の他にも、両方の特性を併せ持つ「ベージュ細胞」というのもあり、このベージュ細胞も、同じように脂肪を燃焼させて熱を生み出すことができます。
このベージュ細胞は、筋トレなどの運動によって増加することがわかっており、ベージュ細胞や褐色脂肪細胞の増加によって基礎代謝も増加します。
秋が深まった11月ごろでも、マッチョマンは半袖で歩いていますが、あれは筋肉だけでなく褐色脂肪細胞が多いことも関係しているようですね。
3.内蔵の機能が活性化する
筋トレによって酷使されるのは筋肉だけではありません。
内蔵も、筋トレによって活性化します。
「腹筋を始めたら便秘が治った」という話はよく聞きますが、お腹周りの筋肉を刺激して活性化することで、腸の機能まで活性化し、便を押し出す力が強まって便秘が解消するのはよくあること。
腸の機能が活性化すれば、当然腸の消費カロリーも増えます。
肝臓の役割は多岐にわたりますが、大きな仕事の一つが「糖質の貯蔵と合成」です。
食事で摂取された糖質は、肝臓で「グリコーゲン」という物質に合成されて貯蔵されています。
筋トレによって全身で大量のエネルギーを消費した後は、肝臓のグリコーゲンが分解され、血液に乗って全身に運ばれます。
このように、肝臓の働きが増えることで消費カロリーも増加するのです。
筋肉1kgで増える基礎代謝は約50kcal
筋トレによるこれらの効果を総合した結果、筋肉が1kg増加するごとに増える基礎代謝は「約50kcal」であることが、複数の研究で確認されています。
1日50kcalというのは大したこと無いと思われるかもしれませんが、
30日で1500kcal、365日で18250kcalにもなります。
これは「体重」ではなく「体脂肪」の減少幅です。
しかも、「基礎代謝だけ」の消費量ですから、これに活動代謝を加えればもっと効果的なダイエットが可能です。
単に痩せやすくなるでなく、筋肉を増やすことは「スタイルアップ」「体力がつく」「姿勢が良くなる」など良いことだらけ。
だから、ライザップでもトレーナーの丁寧な指導により、筋トレを覚えることを重視しているのですね!
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